渋沢教会
更新日:2010.6.11

6月6日 詩編による御言葉の説教「人間らしい想い」

浜崎 孝牧師
詩編51編1〜21節
ルカによる福音書18章9〜14節

 

この詩人は、「神よ、わたしを憐れんでください 御慈しみをもって」と祈っています。「私は罪深い人間です。 神さまのご慈愛で救っていただかなければ人間らしく生きてはいけません」と誠実に言い表すこと、それこそが人間らしい想いです。

彼は、「背きの罪」(ぺシャー)、「咎」(アーウォーン)、「罪」(ハッタート)という三つの用語で自己認識を明らかにしました。 そして、それに対応させたのでしょう、「ぬぐってください」、「洗ってください」、「清めてください」という三つの祈願を記しています。 人間らしく生きたいと願う人は、詩編51編の詩人のように、人間の悲惨を真剣に見つめることが大切です(ヨハネによる福音書8:31以下参照)。

人間らしい想いから、詩人は人間らしく生きたいと強く願うようになりました。「確かな霊」、「聖なる霊」、「自由の霊」(ここでも三つの表現!)を祈り求め、 「罪人が御もとに立ち帰るように」奉仕するというような隣人愛の人生を形づくってこそ、人間らしい人生と言えるのではないでしょうか……。

『ユートピア』(岩波文庫)の著者トマス・モアは、断頭台の上で跪き、詩編51編を朗誦したと言われています。