渋沢教会
更新日:2011.8.13

7月31日 御言葉の説教「旧約聖書からC〜なでしこなルツ」

大井 啓太郎牧師
ルツ記2:1〜13
ヤコブ2:5

 

7月も早くも今日で終わり明日から8月です。8月は私たちの国は終戦記念日があり、平和のことを考えずにはおれません。

先日はノルウェーで、痛ましい銃の乱射事件が起こりました。報道では犯人は「イスラム教徒の侵略からノルウェーと西欧を守るため」 と移民政策に不満があったことが動機と報じられています。イスラム教に過激派がいるように、キリスト教にも過激派がいることを改めて突き付けられた思いがしました。 確かに旧約聖書は、他民族との戦いの歴史を神の摂理として正当化していますが、主イエスは、本当に大切なことは、神を愛するのと同様に隣人を愛することであり、 敵を愛することだと語りました。「しかし、私は言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」(マタイ5:44)

旧約聖書には他民族との戦いや脅威があり、それに対抗するため戦争があり、異民族との接触を禁じるような排他的記述が、律法として書かれているのですが、 その中にあってこのルツ記というのは、特別な意味をもった書だと言えます。このルツ記の主人公ルツは、イスラエル民族の女性ではなく、モアブという異民族の女性であり、 さらには男性中心の文化・時代にあって、聖書に女性が、それも違う民族の女性がイスラエルの運命を握っていたと、語るからです。

「わたしは、あなたの行かれる所に行き、お泊まりになる所に泊まります。あなたの民はわたしの民、あなたの神はわたしの神。あなたの亡くなる所でわたしも死に、 そこに葬られたいのです。…」(1:16)とまで言って姑に従いました。年老いた姑との生活は厳しいことが容易に想像できたはずです。 にもかかわらず、彼女は一切の打算を捨て「あなたの民は、わたしの民、あなたの神はわたしの神」とまで言い切って、ナオミについていくことを決意したのです。 その彼女の優しさ・強さが、自らの人生をさらに切り拓いていくことにつながったのです。彼女は姑の大胆な知恵で親戚ボアズと結婚することになりますが、 この子孫に後のユダヤの王ダビデと、主イエス・キリストがお生まれになるのです。