渋沢教会
更新日:2014.3.25

3月16日 御言葉の説教「愛する者のための労苦」

大井 啓太郎牧師
創世記29:14b〜30
Tコリント13:4〜7

 

 ラバンの家に着き、新しい生活を始めたヤコブ。彼は実家では住まいである天幕の周りでしか働かなかったのですが、 ラバンの所では、羊の世話を中心に良く働いたのでしょう。1カ月ほどの滞在でラバンは、彼を信用して「欲しいものは何か、 言ってみよ」といいました。もともと、彼が叔父のラバンを訪ねた理由は、兄エサウの怒りが収まるまで一時身を隠すことと、 一族の者から、嫁をめとる事だったので彼は、ハランに着いた時に出会い、そして美しかったラケルを求めたのでした。 ヤコブは、何も贈り物になる物を持ってきませんでしたから、7年の労働を贈り物の代わりとしたのです。 また、7年の内に母が呼びもどしてくれるに違いないという思いもあったことでしょう。 ラバンはその言葉を認めて、ヤコブは7年ラバンのもとで、働くこととなりました。

 7年があっという間に経ち、結婚の祝宴が開かれ、新郎と新婦は夫婦としての最初の夜を迎え、そして朝となりました。 その時大変な事が起きたのです。それは妻がラケルではなく、姉のレアだったからです。 妻としたのがレアだったことに、ヤコブは驚き、叔父のラバンに詰め寄りました。 しかし、ラバンの説明にどうすることもできずにラバンの言葉に従い、姉のレアと妹のラケルを得て、 更に7年ラバンの元で働くこととなったのでした。

 ヤコブの人生は、ここまでだましだまされる人生でした。 妻をめとった後も、ラバンとの駆け引きは続いていきます。そうやって富を増やしていきます。 しかし、彼がそのような状況でも自暴自棄にならず頑張ることができたのは、愛する者がいたからなのです。 愛すると人は強くなります。 若い時には、悪いことをしていたような人でも、結婚し子どもができ、守るべき人ができると、 心を入れ替え一生懸命に働くことができるのです。そしてただそれだけでなく、何より彼は神との出会いの中で、 「決して見捨てない」と言ってもらえた。 愛する者がいるという事と、自分が愛されているということが分かると人はどんな逆境でも生きていけるのです。 「愛は忍耐強い」のです。