渋沢教会
更新日:2014.5.18

5月11日 御言葉の説教「故郷への旅立ち」

大井 啓太郎牧師
創世記31:1〜21
ヘブライ13:1〜8

 

 ヤコブはラバンのもとを去る決心をしました。その発端は、1節にあるようにラバンの息子たちのヤコブへの中傷でした。 そして、実際ラバンは以前とは人が変わったようになってしまったのです。 14節以降にラバンの娘たちの言葉が出てきますが、ラバンは本来なら、 結婚の時に持たせるはずの財産まで浪費してしまったようです。ヤコブは悩みました。 このままここにとどまるべきかどうか。その時、主はヤコブに語られました。 「故郷である先祖の土地に帰りなさい。私はあなたと共にいる」と。彼は妻たちに一切を相談しました。 いつもは中の悪いレアとラケルでしたが、今申し上げたように、この時は、父親のこれまでの仕打ちを知っていましたから、 彼女たちは一緒に夫の言葉に賛同してくれたのです。

 彼は、妻たちの言葉に力を得て、すぐに家族と共にカナンの地を目指して出発したのです。 しかし、彼が知らない所で、ラケルはラバンが一番大切にしていたものを盗んできてしまいました。 それは、家の守り神の像でした。これは、一族の相続者の証しでもありました。 ラケルは、これまでの父の行いに一矢を報いようとしたのです。家の守り神とは、当時、彼らが信じていた神で、 その一族一族で信じられていたものでした。アブラハムがユダヤ民族の祖となる中で、 彼らの信じていた神がユダヤ民族の神として認められるようになったのです。 ですから、「アブラハム・イサク・ヤコブの神」というような言い方で、彼らは信じるようになるのです。 この後の箇所では、ラバン一族が代々信じていた神をアブラハムの兄弟「ナホルの神」と表現しています。

   変わるものと変わらないものがある。ラバンは、変えられない。 一見、ラバンのもとにいたヤコブは不遇のように見えますが、神様はこのようなことを通しても、ヤコブを祝福し、 契約を継がせるのです。私たちの人生にも不遇が襲う局面がありますが、神様はそれらを用いて、 天の世継ぎと私たちをしてくださるのです。