渋沢教会
更新日:2014.11.28

11月16日 御言葉の説教「あなたは何を遺すか」

大井 啓太郎牧師
創世記49:29〜50:14
ヨハネ14:27〜31

 

 ヤコブは自分の死期を悟り、息子たちに先祖たちが眠る、マクペラの畑の墓地に葬ってくれるように願いました。 祖父母であるアブラハムとサラ、父母イサクとリベカ、そして妻レアがそこに葬られていました。ヤコブの願いは、17年生きている間は、 とうとう戻ることができなかったカナンの地に帰り、親しかった者たちが葬られている場所に自分も葬られることでした。 今も昔も私たちは知り合いのいる場所がいいと思うことに変わりありません。ここを読んで、気付かされたのは、もう一人の妻、ラケルのことです。 ベツレヘムに向かう道のほとりに葬ったラケルを自分たちの墓に葬れなかったことを、本当に悔やんでいることが分かったように思いました。

 そして、ヤコブは静かに息を引き取り147年の地上の生を終えました。ヤコブの生涯は波乱に満ちたものでした。 兄エサウとの確執と和解、二人の妻の争い、そのような中にあって、彼は神と出会いました。そして、彼は神が約束された土地に戻るのです。

 ヨセフは、ヤコブに防腐処置をし、ファラオの許可を得て、エジプトとカナンの国境近くで葬儀を行い、そこから、さらにヤコブの息子たちは、 父の亡骸をカナンのマクペラの墓地にまで運び、葬りました。

 先日、M兄の葬儀がありました。息子さん娘さんたち、お孫さんたちはクリスチャンではありませんでしたが、M兄の信仰を尊重してキリスト教で式をされました。 その後、ご挨拶に来てくれましたが、寡黙だったM兄は、最後に神様を礼拝することを、子どもたちに教えられたのです。 改めて葬儀は、信仰継承の最後のチャンスだと思いました。ヤコブもまた、子どもたちにカナンを、主なる神様を忘れるなということを伝えたかったのです。 私たちも最善のものを遺すためにその機会を大切にしなければなりません。