渋沢教会
更新日:2016.9.10

8月28日 御言葉の説教「ステファノから学ぶ@」

大井 啓太郎牧師
創世記12:1〜4
使徒6:8〜7:16

 

 ステファノという人物は「恵みと力に満ち素晴らしい不思議なわざとしるしを民衆の間で行っていた」とありますから、単なる実務的な能力に加えて、使徒たちのように霊的な指導的立場の人でした。ですから、彼は反対者たちからみてもより目立つ存在だったのでしょう。

 「解放された奴隷の会堂に属する人々」というのは、紀元前にユダヤがローマ帝国によって占領されたときに国外に連れ出された人々の子孫のことで、そのように外国で暮らしていた人々にとって、信仰を守るということが何よりのアイデンティティを保つ方法でしたから、ある意味においてはファリサイ派の人々より律法に厳格で過激な面があったのでしょう。主イエス様が語られた律法の本質を突いた再解釈など、聞く耳を持てなかったのです。

 それに対してステファノもまた、ギリシャ世界に身を置いた人だと思われますが、当時のユダヤ教が持つ排他的な律法理解ではなく律法の中心は神の愛であると語った主イエスやペトロらに心動かされ、信じるようになったのです。反対者たちは、ステファノと議論しましたが、勝てないとみるや偽証人を立てマタイ26:61で主イエス様にしたような「神殿を壊す」という容疑で彼を裁判したのです。それに対してステファノは、アブラハムから始まるユダヤの歴史をつぶさに語りかけました。彼の理解はまったく正統的なものでしたが、それでも、最終的に彼は石打ち刑にあってしまうのです。神様は、そのような不条理をそのままにしておかれる、いやそれをも用いられるのです。ステファノの死を通して迫害が起こり、信者が散らされますが、それはキリスト教が地中海世界へと広がっていくきっかけとなりました。私たちもいま大きな壁にぶつかったとしても、信仰をしっかりと保ち、正しいことを語っていくことが、新しい福音の種を芽吹かせるためにも大切なのです。

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